劇場版SHIROBAKOの背中を押してくれる感がすこなのだ

劇場版SHIROBAKOの背中を押してくれる感がすこなのだ

劇場版SHIROBAKOを観てきました。

物語のよくあるパターンとして、「日常→絶望→希望」が多いわけですが、この作品はのっけから「万策尽きようがない絶望」から始まり、希望を求めて日常を過ごしていくような展開。ええそうです。まるで災害後、ですね。だからこそ響く。

たった4年で何があった!?武蔵野アニメーション

劇場版はアニメ時空から4年後の世界。本予告や劇場版HPのストーリー紹介でも濁されていますが、武蔵野アニメーションは「マジで何があったの!?」という状態からはじまります。

会社存亡の危機(それでも運営しているが)から、途中放棄された劇場版アニメの制作話が舞い降りる。2時間を半年で作る超ブラックなスケジュール。どうするムサニ!?

──てのが大筋で、流れとしては2クール目と大差はなく、本放送の延長を望んでいたメンにとっては「なんだこれ」で終わる作品と思う。実際ミュージカルシーンはマジ○チだった……。

4年で変わる物、変わらない物

本作はアニメ制作会社のお仕事模様を赤裸々に表現した人気作品。作中で共通するのは、アニメ1つを完成させるために、様々な人が関わって作り上げていること。それはあらゆる仕事にも通じる事であり、いかに自分と照らし合わせるかで感想も変化するでしょう。

ムサニは4年で大きく変わっていますが、かつて同じアニメを作っていた同士に変化はなく、むしろ歳月がパワーアップを果たしている。

納期半年で延期もギルティな状況の中、解決策は人海戦術しかないわけですが……。ここからがプロデューサーみゃーもりの魅せどころ。第一線で活躍している人達や、悩んで停滞している面子を集めようと、自らの熱意でチームを作り上げていく──。アベンジャーズかな?

かつてのムサニが再結集し、ひとつの目標に向かってオールスター戦を繰り広げる。……そしてずかちゃん再び! ですよ。

クリエイターが妥協して世に出したら終わりだよね

そんなこんなで完成してしまった「SIVA」も、”納期を優先するか、妥協せず突き詰めるか”で、最後の最後に万策が尽きそうな展開に──。

変な話、ラスト付近のカチコミと、監督のイメージを技術で再現したSIVAラストには、アニメーションがなんたるかが詰め込まれているシーンでしたね。最近は何かと「作画www」といわれますが、アニメーションでしかできないカメラワークに動きってのは、実写に表現できないパワーがあると思います。

作品の背景もなんでこうなってるかもわかんねーけど、監督のイメージにあるとにかくスゲーものを、代理で表現するアニメーター達と、音響や演出に撮影などなど、あらゆるスタッフの全力が込められていて…………よくわかんねーけど、ジワッときた。これだよ! アニメーションはこれでいいんだよ!

劇中の最後は、ムサニの仕事が世間にどう写ったのかが、非常にわかりやすいシーンからのエンドロール。どんどんドーナツどーんと行こう(小声)。

今日より明日はきっと良い日

なぜマグネットなんだ。車に貼れってのか。
なぜマグネットなんだ。車に貼れってのか。

日本は自然災害が多い国ですので、毎年なんらかの絶望を目に耳にします。そのたびに気分が落ち込みながらも、無関係の立場にできることは、傍観か援助か哀れみくらいでしょう。当事者にとっては日々が戦いですが、力を借りるか自力でなんとかするかでも違います。

どんな時でも、まず一歩進んでみないと、何も変わらない。

どんな仕事・学業にも通じる、非常にシンプルな問いかけが、この作品を通して伝わってきました。最後の最後でもミムジー&ロロが代弁していますしね。……どちらかといえば、無いほうが余韻がよかったと思うけど……。

劇場版『SHIROBAKO』
水島努×P.A.WORKSによる劇場版『SHIROBAKO』公式サイト。完全新作ストーリーにて2020年2月29日全国劇場公開!

アニメ版を視聴済みのほうが、登場人物たちの変化がわかりやすくていいでしょうね。本田さんの作画が元に戻っていたり、山田さんが面白い方向に進化していたり、遠藤さんと瀬川さんがなぜ口論しているのか──など、細かい背景事情まで初見で補うのは不可能でしょう。

とはいえ、前作アニメも2クールで視聴には6時間超かかる……。

SHIROBAKO(全24話)
武蔵野アニメーションの新人制作進行のあおいを中心として、アニメーション制作現場で起こるトラブルや、葛藤や挫折などといったアニメ業界の日常を描く群像劇。

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