「今夜は何を食べようかなぁ」と考えつつ車を走らせていると、聞き覚えのない店舗を通り過ぎた。『かつ庵』……? 猛者が集うとんかつエリアに、わざわざ入ってきたのか。
メニューを見ると、とろろ麦飯があるじゃない!(決定)
かつ庵は「一言も喋らずにとんかつ定食が食べれる店」と覚えた
イオン市野の近く、モスバーガーがある隣のテナントは、店の名前がよく変わる場所──とおぼえている。そこに「かつ」の文字が煌めいていた。
とろろ麦飯に心惹かれ『かつ庵』に突入。もしかして新興勢力なのだろうか。注文の仕方から”今らしさ”を感じる。なになに……全席タブレットで注文?
タブレット端末で注文するシステムは、回る寿司に食べ放題の焼き肉で定番化している。が、こういう定食タイプでは初かも。接客の手間を減らすなら、食券機を選択する方が多いだろうしね。
タブレットで注文ができるなら、店員をいちいち呼ぶ必要もないし、接客コストが格段に減るはず。そして、Withコロナ時代には欠かせないシステムだろう。
残念に思ったのは、ラミネートされたメニュー表を開いて、食べたい物の注文番号を端末に入力する必要があること。これはこれで、新しいな……。
とんかつのボリュームなどクオリティ面はチェーン店らしさがある
とんかつは注文から提供までの時間が長め、のイメージが強い。
厚めの肉を揚げるから、じっくり火を通すために時間が必要になる。提供時間までが長いため、回転率が悪く、席数を増やせばガッポリな飲食ジャンルではなかった。
そこを切り開いたのが「かつや」。肉の厚さにこだわらず、早く火が通るように工夫し、揚げたて迅速を目指して「とんかつは遅い」のイメージを根底から覆し、ヒットした。それからとんかつ業界は、1枚の味よりもトータルの満足度が重視されるようになった感じ。
この『かつ庵』もチェーン店らしさのある、とんかつとしては可もなく不可もない肉。
だけど揚げたてがすぐ来るのは嬉しい。腹ペコだから食べに来るわけで、オマケにご飯いっぱい食えるのなら……これほど単純で、うれしいことはない。写真にあるのは奇跡の1切れ。
”本物の本気”と比べてしまうと、ぺらっぺらの肉だし、ジューシーさは負けている。でも提供速度なり値段を考慮すると、「毎日食べるなら(安早な)こっちがいい!」になるのでは? とんかつ人気店の行列とかエグいしね。
とろろ麦飯は美味しかったし、とんかつをおかずに食べれるなら万々歳だ
注文したのは「麦とろロースかつ定食」。ご飯大盛りかまして+100円、でも合計890円(税抜)。
ご飯+100gを盛られるとどうなるのか、……元の量がよくわかんないけど、どんぶりで来たのは笑った。これはカツ丼の大盛りも入りそう。
とんかつソースは2種類。ノーマルとあんずがあり、あんずは人を選ぶ味かな。キャベツ向けドレッシングはふつうに美味しかった。見た目はレモネードなんだけど、味は爽やかオリーブオイルなんだよね。とんかつにキャベツは夫婦。小鉢に味噌汁は定食の要。そして麦めし──
ん? ゴマすりは何に使えばいいんだってばよ。
地味に量があるし、よくわかんないので、全部にかけたよね。香りたったね。
少し残念なのは、とろろの量が”普通”を想定している量。ご飯大盛りだと上にチョン程度になってしまう。「とろろでご飯を食べる」を意識したマネジメントだと、麦飯が半分以上残ってもおかしくないぞ。
でも総合力で勝ちました。麦とろ飯が俺ポイント高いですね(明らかな贔屓)。
『かつ庵 浜松天王店』の情報
24時まで営業しているし、電子マネーはほとんど対応しているし、還元PにマイナPの対象に飯を食べるにはいい選択になるなぁ。とんかつ屋は他にもあるけど、電子マネーは未対応がほとんどだしね。
席のタブレットで注文できるのは、カウンターのみのラーメン屋とかカフェで便利そう。経営者はここのシステムで学べることは多いと思う。そして改善できそうな点もね。
『かつ庵』は食べログとかの口コミは点数低いけど、肉の厚さがどーこーとか、提供とかシステムがあーだこーだとか、味以外へのつまらん指摘しかないから無視してOK。客と店員のコミュニケーションが最小限に抑えれるのがメリットだからね、
対話とかぬくもりとか、つまんねぇこというなよ~(指摘)。
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