中日本高速が後払い徴収をあきらめたらしい #
このニュースが速報レベルで出て、「せやろな」と。
4月のETC障害、中日本高速が後払い料金の徴収中止…「不公平感解消のため還元する」(読売新聞オンライン) - Yahoo!ニュース
当初は「絶対に払わせてやる!」と意気込んでいたNEXCOだった。障害があったのはETCのシステムで支払い不可になっていただけだから、車両のナンバーを写すカメラと通行記録は保存されている。
任意で払ってもらう方向性も出たけど、あくまで支払いにこだわった結果……。その指示を出した”上”がようやく重大なミスに気づいたのかもしれない。
支払いの事務手数料を考えると割に合わないだろと #
システム障害で未払いが大量発生した以上、回収したい気になるのは仕方ない。
でも今回は「ETC利用した人は、どこで乗ってどこで降りたかの自己申告よろ」という内容。少し考えればわかるはずだが、相手の申告と支払い料金が一致しない場合、どっちかが嘘をいえばワンチャン脱税になりかねない。
だから「実際に利用したのか?」の整合性を取るため、当日の映像データからこつこつナンバー照合して、本当に利用者の車なのか調べる必要があるはず。 正解なら支払い受理すればいいけど、不正解なら「あなた嘘ついてますよね」と推理シーンをはじめないといけない。
……これを障害時のETC利用者、全員にやるって、職員が疲弊するだけやん。
料金をとっても、事務にかかった人件費に通信代やら郵送費を考えると、全額回収してもマイナスになりかねない。対処する人員を増やしたり外部に依頼するにしても、特別損失で計上すればことなきになるけど、関わった人からヘイトをかうのは間違いない。
なので、素直にごめんなさいして、ETCシステムを他所に頼んでいたのなら、障害で起こった損害賠償をしたほうが早いんじゃなかろうかと。
カスタマー対応にも時間と金がいる #
ETCに障害が起きて、ゲート開放して「後は知らね」と判断した料金所は英断だと思う。むしろ損害がもっとも少なくなるレベル。
この手の障害になれっこなJRは、遅延証明なり代替輸送なり返金など、対応の動きが早い。高速道路にも渋滞による遅延証明や部分的な返金対応はあるものの、今回の事例は広域かつ障害の程度を把握するまで遅かったせいもある。
さすがにぶっつけ本番の本チャン運用じゃないと信じたいけれど、システム変更するさいは、起こりえるリスクを想定しておかないと、大変なことになるとわかる案件でしたね。